前回に引き続き、MineOSの導入を行います。今回は、既に既存のワールドを持っている場合のインポート方法を説明します。インポートはいくつかのパターンがありますが、ある程度の差はMineOSが吸収してくれますので、気軽に行えます。
目次
マルチサーバのデータをインポートする
既に、Windowsまたは、Linuxでマルチサーバを構築済みの方は、次の方法でインポート可能です。
Windowsサーバの場合
まずサーバがあるフォルダを開きます。(minecraft_server.x.x.jarがあるフォルダ)
一つ上のフォルダに移動し、サーバがあるフォルダを右クリックし、「送る」→「圧縮(zip形式)フォルダー」をクリックします。
「[サーバフォルダ名].zip」というファイルが生成されますので、これをインポート用のファイルとしてサーバにコピーします。「ワールドをインポートする」へ進んで下さい。
Linuxサーバの場合
まずサーバがあるディレクトリに移動します。(minecraft_server.x.x.jarがあるディレクトリ)
[mc_creative@svr01 server]$ ls -al
total 29532
drwxr-xr-x 4 mc_creative mc_creative 4096 Aug 1 10:23 .
drwx------ 5 mc_creative mc_creative 156 Aug 1 10:22 ..
-rw-rw-r-- 1 mc_creative mc_creative 2 Jul 22 09:22 banned-ips.json
-rw-rw-r-- 1 mc_creative mc_creative 2 Jul 22 09:22 banned-players.json
-rw-rw-r-- 1 mc_creative mc_creative 180 Jul 7 12:54 eula.txt
drwxrwxr-x 2 mc_creative mc_creative 4096 Jul 25 00:20 logs
-rw-r--r-- 1 mc_creative mc_creative 30202458 Jul 7 12:51 minecraft_server.jar
-rw-rw-r-- 1 mc_creative mc_creative 136 Jul 22 09:22 ops.json
-rw-rw-r-- 1 mc_creative mc_creative 782 Jul 22 09:22 server.properties
-rw-rw-r-- 1 mc_creative mc_creative 214 Jul 22 09:55 usercache.json
-rw-rw-r-- 1 mc_creative mc_creative 87 Jul 7 13:21 whitelist.json
drwxr-xr-x 9 mc_creative mc_creative 156 Jul 25 13:48 world
tarコマンドで、ディレクトリを圧縮します。このとき、余分なファイルやディレクトリが含まれている場合は、事前に移動か削除して下さい。
[mc_creative@svr01 server]$ tar zcf ../movedata.tar.gz .
[mc_creative@svr01 server]$ ls -al ../movedata.tar.gz
-rw-r--r-- 1 mc_creative mc_creative 29349172 Aug 1 10:24 ../movedata.tar.gz
ここでは、ファイル名を「movedata.tar.gz」としていますが、分かりやすいファイル名で構いません。ただし、拡張子はtar.gzにしましょう。
一つ上のディレクトリに、先ほど指定したファイルができあがっていますので、これをインポート用のファイルとしてサーバにコピーします。「ワールドをインポートする」へ進んで下さい。
Realmsのデータをインポートする
Realmsのデータをインポートしたい場合は、以下のように操作して下さい。なお、Realmsの期限が切れていても可能です。
Minecraftクライアントを起動し、Realmsの画面を開き、スパナアイコンをクリックします。
インポートしたいワールドを選択した上で、「ワールドのバックアップ」をクリックします。
ワールドのバックアップが表示されますので、「最新版をダウンロード」をクリックします。Realmsが有効期限内の場合、任意のタイミングのバックアップもダウンロード可能と思われます。(今回環境がないので、確認できていません)
確認画面が表示されますので、「はい」をクリックします。
ダウンロードが完了しましたとなれば終了です。指定したワールドは、現在起動中のMinecraftクライアントのシングルプレイデータとしてダウンロードされましたので、引き続き「シングルプレイのデータをインポートする」へ進んで下さい。
シングルプレイのデータをインポートする
Minecraftのデータが保存されているフォルダを開きます。通常のインストールでは、「C:\Users\[ユーザー名]\AppData\Roaming\.minecraft\saves」になります。
もし分からない場合は、Minecraftクライアントを起動して、「設定…」→「リソースパック…」→「リソースパックフォルダーを開く」をクリックし、ウィンドウが開いたら、一つ上のフォルダに移動します。すると、そこに「saves」というフォルダがあります。
適当な名前で一つフォルダを作ります。ここでは「movedata」としました。
インポートしたいワールド名のフォルダの名前を「world」に変更し、先ほど作成したフォルダに移動します。
もし、既にworldというフォルダが存在する場合は、先に移動してから名前を変えて下さい。
先ほど作成したフォルダを右クリックし、「送る」→「圧縮(zip形式)フォルダー」をクリックします。
「[先ほど作成したフォルダ名].zip」というファイルが生成されますので、これをインポート用のファイルとしてサーバにコピーします。「ワールドをインポートする」へ進んで下さい。
ワールドをインポートする
各手順で作成したファイルを、「/var/games/minecraft/import」ディレクトリ(標準設定の場合)に保存してください。WebUIからはコピーはできませんので、FTPやSCPを使用してサーバに転送して下さい。
WebUIにログインし、「サーバのインポート」をクリックします。
先ほどコピーしたファイルがあるはずですので、「アーカイブからサーバーを作成」をクリックします。
新しく作成するサーバの名称を入力し、「アーカイブからサーバーを作成」をクリックします。
エラー無くインポートが出来た場合、サーバー概要画面に遷移しますので、緑色の「開始」ボタンをクリックします。
もし、既にサーバが起動しており、サーバのポート番号を変更しなければならない場合は、先に「Server.Properties」で、ポート番号の変更をしておきましょう。
新しいサーバの開始ダイアログが表示されますので、今回はプロファイルから「1.12」、jarファイルは「minecraft_server.1.12.jar」を選択します。
また、必要に応じて、メモリーアローケーションを設定しましょう。-Xmxが最大メモリ容量、-Xmsが起動時メモリ容量をMB単位で指定します。両方とも同じ容量にした方がパフォーマンスが良くなると言われています。
これらは、後からも変更できます。選択や入力が終わったら、「開始」ボタンをクリックします。
非サーバ環境からインポートした場合等、eula.txtが無い場合は、EULA(エンドユーザーライセンス契約)の同意を求められます。Minecraft EULAを読み、同意できるなら、「EULAに同意」ボタンをクリックし、「開始」ボタンをクリックします。
あとは、Minecraftクライアントから接続してみましょう。
最後に
4回にわたって説明したMineOSを使ってみたは、今回で一旦終了です。今後、Modサーバの構築方法が解説できればと思います。